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不動産売却における査定の重要性とは?相場の調べ方や査定方法について解説

不動産

ユキ地物 WEB担当者  

筆者 ユキ地物 WEB担当者  

不動産キャリア42年

不動産売却における査定の重要性とは?相場の調べ方や査定方法について解説

不動産売却において、「適正な売り出し価格の設定」はとても大切です。
相場を無視した価格設定では、スムーズな売却は見込めないでしょう。
基本的に売り出し価格は不動産会社の査定結果を基に決定しますが、売主自身も相場観を把握しておくと安心です。
そこで今回は、不動産の相場価格をご自身で調べる方法や、不動産会社に依頼する「机上査定」「訪問査定」の概要について解説します。
不動産売却を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

不動産売却における査定価格の相場を自分で調べる方法について

不動産売却における査定価格の相場を自分で調べる方法について

不動産を売却する際には、不動産会社に査定を依頼し、その結果を基に不動産の売り出し価格を決定します。
適切な売り出し価格の設定は、スムーズな不動産売却への近道です。
相場と大きく異なる価格設定にしてしまうと、「買主が見つからない」あるいは「実際の相場よりも安く売却してしまった」ということになりかねません。
そのため、プロである不動産会社への査定依頼や見立てが不可欠となります。
しかし、売主としても、ご自身なりに売却する不動産の相場を調べておくと安心でしょう。
相場についての知識があれば、売り出し価格や最終的な売却価格を交渉する際の判断材料ができるため、納得感を得ながら売却を進めることができます。
不動産の相場価格は、インターネットを使ってご自身でも調べることが可能です。
ここでは、ご自身で不動産の相場を調べる方法についてご紹介します。

不動産の相場価格を自分で調べる方法1:レインズ・マーケット・インフォメーション

レインズ・マーケット・インフォメーションとは、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営している不動産情報提供サイトです。
全国の不動産会社が実際に成約した不動産取引の情報を登録し、直近1年間の成約価格を閲覧することができます。
また、エリア・面積・間取り・築年数・成約時期などの詳細情報も掲載されており、売却予定の不動産と類似した物件を検索することも可能です。

不動産の相場価格を自分で調べる方法2:土地総合情報システム

土地総合情報システムとは、国土交通省が運営するサイトで、不動産取引の公平性の向上と円滑化を目的としています。
レインズ・マーケット・インフォメーションと同様に、実際に成約した不動産取引の売却価格・面積・間取り・駅からの距離などが掲載されています。
しかし、レインズと異なる点は、土地総合情報システムに掲載されている情報が、不動産の買主へのアンケート結果を基にしたものであるということです。
これまでに、約120万人の不動産購入者にアンケートが実施されています。

不動産の売却価格を自分で調べる方法3:物件情報のポータルサイト

物件情報のポータルサイトとは、不動産の販売情報を掲載するウェブサイトです。
実際の成約価格は提示されませんが、売り出し価格から市場の相場を知ることができます。
通常、物件写真や所在地などの詳細情報が提供され、レインズや土地総合情報システムよりも充実しています。
成約価格は通常、売り出し価格の85%程度ですが、市場の相場を把握する目的において有用なサイトと言えるでしょう。

不動産売却における机上査定の特徴や査定基準について

不動産売却における机上査定の特徴や査定基準について

不動産のおおまかな相場価格が把握できたら、不動産会社に査定を依頼します。
査定の方法は、「机上査定」と「訪問査定」の2種類です。
ここでは、机上査定について解説します。

机上査定の特徴とは

机上査定とは、査定対象の不動産に実際に足を運ぶことなく、書類やデータ上の情報だけで査定する方法です。
査定依頼をする側も不動産会社を訪れる必要はなく、インターネットや電話だけでやりとりすることができます。
「簡易査定」とも呼ばれている方法です。
依頼結果は、最短1日、長くても1週間ほどあれば受け取ることができます。
ただし、簡易的な査定であるため、査定結果の精度についてはあまり高いとはいえません。
そのため、「とりあえずおおまかな相場観を知りたい」「まだ実際に売却するかはわからない」という方に適した査定方法だといえるでしょう。

机上査定の査定基準とは

机上査定では、対象不動産の物件情報を基に、「類似物件の取引価格」「公示地価等の公的価格」などを総合的に照らし合わせて大まかな査定結果を出します。
その際の査定基準となる主な情報は、下記のとおりです。

●所在地
●面積(土地・延床)
●築年数
●間取り
●不動産の種類


不動産の種類とは「マンション」「一戸建て」「土地のみ」などの分類のことです。
なお、マンションは比較できる取引事例が多い傾向にあるため、それなりに精度の高い査定結果が出やすいとされています。

机上査定の必要書類とは

机上査定の場合、基本的に書類を提出する必要はありません。
しかし、不動産の情報を提供する必要があります。
そのため、査定依頼フォームや電話で不動産に関する情報を伝える際には、下記の書類などを用意しておくと安心でしょう。

●不動産を購入した際の売買契約書
●不動産を購入した際のパンフレット
●登記事項証明書


気軽に依頼できる机上査定といえども、正確な情報を提供できるよう心がけましょう。

不動産売却おける訪問査定の特徴や査定基準について

不動産売却おける訪問査定の特徴や査定基準について

続いて、もう1つの査定方法である「訪問査定」について解説します。

訪問査定の特徴とは

訪問査定とは、対象不動産に実際に訪問して査定をおこなう方法です。
机上査定の情報に加えて、現地で得た情報も考慮して査定結果を出します。
書類情報だけでなく建物の状態なども総合的に評価するため、精度が高い査定が可能です。
ただし、訪問査定の際には売主本人が立ち合う必要があります。
査定結果の受け取りには1週間から10日程度かかります。
そのため、「売却の意思が確定しており」「売却手続きを進めたい」という方に最適な査定方法と言えるでしょう。

訪問査定の査定基準とは

訪問査定では、机上査定の算出根拠に加え、現地で得られる下記の項目についても査定基準となります。

●室内の状態
●日当たりや風通し
●スーパーマーケットや病院、学校などへの距離
●騒音や街灯の有無といった周辺環境
●エントランスや駐輪所といった共有部分の状態(マンションの場合)


また、ご近所付き合いの有無や、夜間の治安など、売主から聞き取りした情報も査定に加味される場合があります。

訪問査定に必要な準備とは

訪問査定では、実際の建物を調査します。
そのため、査定当日までに、できる範囲で不動産の状態を整えておきましょう。
具体的には、室内の清掃や整理整頓、設備の修復などが挙げられます。
また、以下の書類を用意しておくと、よりスムーズに精度の高い査定が期待できます。

●不動産を購入した際のパンフレット
●測量図、建物図面、リフォーム図面など
●不動産を購入した際の売買契約書
●周辺環境がわかる書類など
●登記事項証明書


なお、不動産会社から書類の提出を求められる場合があります。
必要な書類に関しては不動産会社によって異なるので、訪問査定当日までに確認しておくと安心です。

まとめ

不動産を売却する際には、「相場」を基準とした売り出し価格の設定が重要です。
そのため、「自分で相場価格について調べる」「不動産会社に査定を依頼する」「査定結果と自身の知識を基に適正価格を検討する」という流れでの売却をおすすめします。
プロによる机上査定や訪問査定をうまく活用して、納得のいく不動産売却を目指してくださいね。


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